- UPDATE: 2025.5.3
- Roots
AUBERGE:db Ex GRENADE
同色4素材によるクレイジーパターン、
幻のカモフラージュ柄である『Brushstroke Camo』と、
これまでは生地の個性を前面に出して提案してきた別注ショーツ。
それらに対するカウンターということで、
今回はミリタリー史上最も難解な構造を持つとされるパンツをサンプリング。
ディティールで魅せるショーツとして、最高の1本に仕上がりました。

オリジナルは1940年代のほんの僅かな期間にのみ生産された、
USMC(アメリカ海兵隊)の『Flogskin HBT Pants』。
ダックハンターカモという米軍初の迷彩パターンを乗せたリバーシブル仕様となっており、
表のグリーン面は春夏、裏のベージュ面は秋冬と、
季節に合わせたカモフラージュに対応させた変態パンツです。


最大の特徴はインパクト抜群のポケットディティール。
お尻全体を覆うように袋布が設けられており、
表面と裏面両方から、サイドに付いたフラップポケットを通してアクセスできるようデザインされています。
海兵が泳いで海から陸に上陸する際にそのポケットが膨らんでカエルに見えることから、
『フロッグ』の愛称で呼ばれていました。
そんなオリジナルですが現代のファッションに落とし込んで注目してみると、
ユニークな造形が極めてモードな雰囲気をかもし出し、
特に横から後ろ姿にかけての映え方は尋常ではありません。


ディティールを最大限に味わってもらいつつ、素材への妥協も一切なし。
選んだのはダイワインターテック製、コットン×シルクの超高密度生地。
コットン83%と強度を残しつつ、シルクを17%用いることで機能性をプラス。
シルクは吸湿性・放湿性に優れているため、ショーツというアイテムと相性抜群なのです。
そして経糸にベージュ、緯糸にオレンジの糸を打ったタマムシカラーとなっており、
シルクの上品な光沢含め、見る角度によって変わる深い色味を楽しむことができます。
さらには撥水加工とウォシュ加工も施しているというから驚きです。
飲み物をこぼしてもサッと拭き取れば綺麗になりますし、
縫製部分に生じたパッカリングの表情もたまらないでしょう。


最後に小林さんと話し合って拘ったのが丈感となります。
膝にちょうど乗る程度のレングスは、体形や年齢を問わず穿ける絶妙なバランス。
サンダルやモカシン、革靴にスニーカーと、足元のコーディネートも何でも来いです。
ショーツ=シンプルなもの。
そんな概念を覆してくれる、格好良さをギュッと濃縮した1本。
絶対に後悔はさせません。
price:38,500YEN

