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  • UPDATE: 2016.6.27
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vol.3041 【ホピ族のジュエリーについて。】

こんばんは、手島です。

いつも当店SHOP BLOGをご覧いただきまして、誠にありがとうございます。

更新が遅くなりまして、申し訳ございません。

本日もお足元が悪い中、たくさんのご来店をいただきまして、誠にありがとうございました。

 

 

本日は昨日に引き続き、インディアンジュエリーの歴史の中でもホピ族のジュエリーについて綴らせていただきます。

アメリカ最古の先住民として、”平和の民”と呼ばれるホピ族。

内向的な部族であり、動物・植物などへの自然崇拝心がとても強く、特に自然や動物をモチーフとしたオーバーレイ技法による複雑なデザインは、ホピ族の得意とする技法です。

オーバーレイ技法とは、上下で2枚のシルバープレートを重ねる技法のことで、上のプレートには糸鋸で複雑で細かいカッティングを施し、表面のデザインを描きます。

下のプレートにはテクスチャーと呼ばれる細かい模様を刻み、更に酸化をさせることで、上のプレートを張り合わせた際に浮かび上がるような立体感のある表情を生み出します。

 

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こちらの作品は、一昨年の弊社中島アメリカ出張時にアメリカのディーラーより分けていただいた、Paul Saufkie(ポール スフキー)のオーバーレイブレスレットです。

Paul Saufkieは1920年代にオーダーレイ技法でホピ族ジュエリーを発案した最初のアーティストの一人と言われており、息子には後に数多くのショーを獲得するトップアーティストであるLawrence Saufkie(ローレンス・スフキー)。そして、ローレンス・スフキーの孫にあたるのは、長年お取り扱いをさせていただいアーティストの中でも、直近では別注で作品を作っていただいたりと、スタッフの所有率も高い、Ruben Saufkie(ルーベン スフキー)です。

ホピ族を代表する一族の作品をお取り扱いさせていただいている私達にとって、彼等に対する思い入れは強く、これからも敬意を持ち続けて販売をさせていただきたく思っております。

そして、1950年代後半、インディアンジュエリー史の中でも最重要視される人物が現れます。

名はCHARLES LOLOMA (チャールズ・ロロマ)。【1921~1991】

当時まだ先住民の民芸品であったインディアンジュエリーを、コンテンポラリーアートとして世に広めた、20世紀のアメリカを代表する芸術家と評される、チャールズ・ロロマ。

コンテンポラリースタイルの先駆者として、今までのジュエリーの概念を超えたロロマの作品は、 同郷の部族からも批判を買うほど、あまりに突出していたものでした。それまで使用されていたターコイズ以外の鉱石やサンゴを使用することで作品に色彩を与え、60年代にはブレスレットやリングの内側にインレイを施す、インナー・ジェムやインサイドインレイを生み出します。また。作業中のアクシデントから生まれたユニークな発想から生まれたアイデアや、旅先で得たインスプレーションを作品に落とし込み、あらゆる工夫を凝らし新たな作品を生み出し続けました。ロロマは、「作家は、常に自分の改訂版を作り続ければならない。今よりも新しいやり方、新しい形を作り続けなければ。」と発言する程、並々ならぬ作品制作意欲と先見の目をもってジュエリー制作に励みました。民芸品としての枠を超えたアートとして瞬く間にロロマの作品は全米でも評判となり、70年代に入ると全米各地や海外での個展やショー、テレビ番組で特集が組まれる等、仕事量もピークを迎えます。

インディアンジュエリーの可能性を見出し、後世のアーティストへの道を切り開いた、その功績は計り知れません。

当店でお取り扱いのある Eddie Scott Kohtalawva(エディー スコット コウタロウヴァ)や、Edison Cummings(エディスン カミングス)もロロマスタイルに影響を受けたアーティストです。

 

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Eddie Scott Kohtalawva(エディー スコット コウタロウヴァ)は、ロロマと縁戚関係にあたるアーティストです。

ロロマの作品にみられるターコイズや鉱石をランダムに配置するインレイワークを得意とするエディは、現存するアーティストの中でロロマスタイルを継承する稀有なアーティストの一人です。

また、エディスンの作風は、トゥーファキャスティングとインレイワークとの組み合わせ、Vシェイプデザインのリング、ハイグレードの石使い等、ロロマスタイルを色濃く残した作品を作り上げます。

宇宙を連想させるエディスンの作品もまた、ロロマに影響を受けております。

 

ホピ族は、一定の場所に居住を構える独立性の強い農耕民族で、一つのことを掘り下げる性質をもちます。

自然崇拝や独自の宇宙精神にみられるモチーフの数々は、彼らの価値観や精神を表現した作品としてオーバーレイ技法を中心として世に生み出されます。

 

知れば知るほど、彼らの魂がこもった作品に魅了され続けられている私達が提案できる作品はほんの一握りではありますが、是非その奥深さを少しでも多くの方に知っていただき、興味をもっていただければ幸いです。

 

 

それでは、本日もお疲れ様でした。

 

 

 

 

【EVENT】

Indian Jewelry Fair 2016 6.25(Sat)~7.3(Sun)

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【ROOTS】

COLUMN】Alden

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【New Arrival】

Chris Pruitt : Textured Silver Bracelet – Horse hair / 21,600 YEN

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Chris Pruitt : Textured Silver Bracelet – Orange peel / 62,640 YEN

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Chris Pruitt : Textured Silver Bracelet – Giraffe / 47,304 YEN

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Clendon Pete : Ttriangle Stamped Braceret – Type A / 51,840 YEN

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Clendon Pete : Ttriangle Stamped Braceret – Type B / 51,840 YEN

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Clendon Pete : Stamped Braceret – Bisbee / 151,200 YEN

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